2010年06月29日

秋成忌

6月27日(日)、秋成の墓碑が建つ西福寺で、秋成忌が行われた。
集まった人々、約70名。予想を上回る参加者であった。

法要に続いて、筑前琵琶奏者の片山旭星師が「仏法僧」を語った。
初めて聞いたが、独特の世界を醸し出し、参加者はじっと聴き入った。

続いて、私が「菊花の約」についてしゃべる。菊花の約論を書いている方が、数人その場にいらっしゃるというプレッシャーに耐えて、尼子経久に焦点を当て、従来からいわれる菊花の約の謎に、一応の答えを出したつもりである。あとできいたら、案外、研究者の方からも面白かったと言ってもらえたし、また貴重なご意見をも承ることができて、私としては大変ありがたかったのである。

さらに休憩をはさんで、旭星師は「菊花の約」「青頭巾」を立て続けに語った。だんだん迫力が増し、青頭巾で、最高潮に達したように思う。

主催者の御好意で、そのあとそのまま本堂で懇親会が行われ、30名くらいが参加されていただろうか。いろいろな方とお話することができて楽しかった。その余韻やまず、10数名はさらに2次会へと移動。楽しい秋成語りは尽きることがなかったのである…。

秋成忌の模様は京都新聞に報じられた。

また、ブログで感想を書いて下さっている方もいる!
http://super100yearscompany.dtiblog.com/blog-date-20100627.html

泉下の秋成も愉快だっただろうか?
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月27日

秋成展、まとめて最新情報

左門「ついに京博の前にでかい看板が立ったね」
宗右衛門「見た、見た。なかなかのインパクトだった」
DSC00734.JPG
左門「京都新聞では、第11回にこちらの散人が秋成の歌文について書いている」
宗右衛門「12回は、長島弘明教授が秋成の画賛について書いたね」
左門「どちらも、未公開の写真が載ったよね」
宗右衛門「ところで、今度の展示では、秋成に関する本が、かなり展示販売されるらしいね」
左門「そう、これも秋成ファンにはこたえられないね」
宗右衛門「それに、京博がつくる小冊子の値段は、ワンコインという噂だよ」
左門「学生でも、買えるじゃない」
宗右衛門「そうなんだ、あと、7月25日の予定らしいけど、日曜美術館のアートシーンでも取り上げられる予定だって」
左門「すげえ!まあ2.3分だろうけど、何が紹介されるか楽しみだね」
宗右衛門「そうそう。盛り上がってきたよね」
左門「今日は西福寺で秋成忌だよ」
宗右衛門「俺たちのことを、講演や筑前琵琶で語ってくれるらしい」
左門「いかなきゃ」
宗右衛門「楽しみだね」
(秋成展関連情報15)
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月24日

角川文庫の春雨物語

角川ソフィア文庫の新刊で、没後200年を記念する『春雨物語』が刊行された。奥付は秋成の生誕日とされる6月25日である。

現代語訳と校注は井上泰至さん。同じ文庫の『雨月物語』では、故鵜月洋氏の訳注をベースに、改訂増補の部分を担当されたのだが、『春雨物語』はそもそもこれまで、訳注つきの文庫本がなかったので、これは井上さんが、すべての訳注をしているのである。

大学の講義とかで春雨物語をしゃべるときには格好のテキストになる。気になる本文は、中村幸彦氏の採用した取り合わせ本文である。一般向けの文庫本としては、妥当な選択だと思う。

注の中身や現代語訳については、じっくり見てみたいところである。
これも秋成展関連情報に入れていいですね。では、秋成展関連情報14。

posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月21日

秋成忌のお知らせ

告知が遅くなってしまいましたが、

上田秋成202回忌にあたる6月27日、秋成の墓所である西福寺において、秋成忌、と講演・筑前琵琶演奏が行われる。やはり秋成展と連動しています。

日時 2010年6月27日 午後2時より(会場1時30分より)
場所 西福寺本堂 京都市左京区南禅寺草川町82−1

秋成202回忌法要 高木正隆住職
講演 飯倉洋一 「菊花の約」試解―尼子経久の役割―
筑前琵琶演奏 片山旭星 師
『雨月物語』より「菊花の約」「仏法僧」他

入場料 一般2000円(前売り) 2500円(当日)
    学生1000円(前売り) 1500円(当日)
主催 「秋成を語る」会 協賛 日本近世文学会

予約・お問い合わせ
HAY-ON‐WYE(ヘイ・オン・ワイ)
URL http://g-how.net

電話番号やメールアドレスはこちらで参照されたい。
    
(秋成展関連情報13)   
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月20日

京都で秋成を2

 同志社女子大学今出川講座、連続講演会「今、京都で秋成を読む」の第2回。前回に続いて盛況であった。

トップバッターの狩野博幸氏は「秋成と蕪村・応挙・呉春」と題して、秋成とゆかりの画家たちについて講演。『胆大小心録』の当代画家たちへの言及が美術史的に貴重であり、人物評が的確で、それを基盤にして、たとえば秋成の応挙観を元にして、応挙の芦雪への思いを読みとることもできるという説明など、興味深かった。室内を真っ暗にしてのスライド上映・解説は、懐かしく楽しい時間であった。

 続いて廣瀬千紗子氏は、「秋成と歩く京都」と題して、さまざまなトピックを提供。貴重な資料を駆使して、秋成と京都の町を歩いた。また秋成と煎茶についても言及。いくつもの新見があり、「京都の廣瀬」「茶文化の廣瀬」をあらためて印象付けた。

 そして高田衛氏の登壇。「秋成の人間性」と題して、妻瑚l尼との関係についてお話された。しみじみと胸に沁みる聴きごたえのあるご講演で、会場も水を打ったように静かに聴き入っていた。実は高田衛氏の講演を聴くのは初めてだったが、記憶に残る名講演ではなかっただろうか。老夫婦の生き方というテーマは、すぐれて現代的なのであった。
(秋成展関連情報12)

【追記】この講演会の感想を、D大のYさんがつぶやいておられる。NKBの事務局も終わりに近づいたせいか、毎日楽しそうだなあ。いいかんじのつぶやきです。

posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月17日

新出秋成自筆作品桜花70首

読売新聞6月17日朝刊に、秋成自筆の新出作品の記事が載った。

「享和三年寿算歌」で桜を詠んだ70首。秋成の古稀を祝う大作で、これだけ長い自筆は珍しいという長島弘明さんのコメントも紹介されている。もちろん、今度の京博「上田秋成」展に出品される。
(秋成展関連情報11)
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月14日

上方文藝研究第7号

『上方文藝研究』第7号が刊行されました。

今回はちょっと薄手ですが、超目玉があります。

巻頭の肥田晧三先生「忍頂寺務の著述を集める」。19頁一挙掲載。
2008年3月、大阪大学で行われた講演を元にした原稿です。
当日配布の資料、写真も掲載しております。肥田先生の集書回想と、上方文化研究史が一体となった、まれにみる講演録です。

他に、正木ゆみさんの『男色大鑑』論、仲沙織さんの『懐硯』論、矢田真依子さんの初期草双紙の奇談受容、高濱海穂さんの『父母恩重経話談抄』論、川端咲子さん・山崎淳さんの前号補遺。

若手がどんどん書いてほしいと思っていますが、今号はちょっとその感じが出てきました。

posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月13日

京都で秋成を

同志社女子大学今出川講座連続講演会「今、京都で秋成を読む」第1回が行われたので簡単にご報告。

大盛況で、390名収容のホールが8割方埋まっていた。トップバッターは木越治氏で、雨月物語・春雨物語を中心に、秋成作品をさまざまな角度から読んだ。非常にユニークな読みに、秋成作品の奥深さを実感した。2番目は同女大の天野太郎氏(人文地理学)が、四神相応の地としての京都についてパワーポイントを駆使して説明し、合わせて秋成の住居を地理学的に考察、文学との関わりについて言及した。これも実に勉強になった。3番目は中野三敏先生が、「畸人」「狂者」という語をキーワードに「近世的自我」について、秋成の生きた時代の思潮として語られた。さすがに面白い。秋成と陽明学の関係については、もう40年以上も前に中野先生が指摘して以来、きちんとした検証がなされていない。これは必要だと思った。ちなみに私が下手な司会を務めた。

別の話題だが京博の特別展観「上田秋成」に、音声ガイドが登場しそうである。作品朗読などを含む面白いものになりそうだ。

京都新聞、第10回は秋成と煎茶について、講演会の企画・運営に献身的なご貢献をされている同女大の廣瀬千紗子さんが書かれている。さすがに茶文化に詳しい廣瀬さんだけあって、煎茶文化の成り立ちからきちんと説きはじめ、「背振翁伝」という茶神の物語の紹介でしめている。図版に『清風瑣言』が載るが、その裏話をきのうちょっとうかがったが、面白かった。
(秋成展関連情報10)
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月10日

巨大な近世木活目録

こんな巨大な古書目録はみたことがない。

『近世木活続貂』。青裳堂書店刊行。

A4版ハードカバー 2冊組、箱入(箱の厚さ11.7cm)。1654頁。
重さは何キロ? 持ち歩き不可能…。

れっきとした古書目録でありながら、近世木活図録として、最大規模のもの。1533点のすべての図を収める。ためしに私の興味から『草茅危言』を見ると、15種あった。

青裳堂は時々すごい目録を出す。
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

秋成展詳細が京博HPにアップ

少しずつ盛り上がってきました。

京都国立博物館で行われる特別展観「上田秋成」の詳細が、いよいよ京博のホームページで紹介されはじめている。

「開催概要」では、京博主催の講演会の紹介。
7月24日 上田秋成をめぐる京の画家たち
  同志社大学教授 狩野博幸氏
7月31日 秋成のつづら箱―知られざる名作の数々―
  首都大学東京教授 稲田篤信氏
8月21日 秋成と『胆大小心録』の画家たち
  京都国立博物館研究員 水谷亜希

申し込みなどはHP(上記をクリック)を観てください。

「展示作品紹介」では、いくつかの展示作品を紹介。
「霜雪に」歌幅はカラーでは初公開。

京博だけありまして、絵画の紹介が多いですね。

そして、秋成ファン必見は、「出品目録・展示替一覧表」であろう。こちらをみて、観覧日を決めてください。

時限付で京博にリンク張ります。

(秋成展関係情報9)
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月05日

加藤宇万伎の墓

京都新聞6月2日付朝刊に、拙稿「畸人秋成の世界9」が掲載されました。

秋成の師、加藤宇万伎と秋成について書いています。

京都中京区三宝寺にある加藤宇万伎の墓(正面と左側面)を写真として掲載しました。この左側面の写真は、今年になって無縁墓群から別置して見られるようになったもので、初公開となるものです。

(秋成展関連情報8)


posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月03日

忍頂寺文庫洒落本へのアクセス

大阪大学附属図書館のトップページの電子展示に「忍頂寺文庫」が追加されました。↓
http://www.library.osaka-u.ac.jp/index.html

電子展示の概要説明はこちらです。↓
http://www.library.osaka-u.ac.jp/tenji/e-exhb.htm

大阪大学総合学術博物館のデータベースにアップされている忍頂寺文庫洒落本画像データベースの説明が掲載されています。ここより「洒落本インデックス」へのリンク、および「忍頂寺文庫・小野文庫の研究」公式サイトおよび「洒落本データベース」へのリンクが可能です。↓
http://www.library.osaka-u.ac.jp/tenji/ninjoji/ninjoji.htm
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月02日

秋成展関連情報7

京都新聞連載の「畸人秋成の世界」第7回は、長島弘明さんが秋成の俳諧について述べている。20代は都会風、40〜50代は蕪村の影響を受けて浪漫的、晩年は滑稽味の強い句という変化があるという。貞徳・宗因・芭蕉をまねた発句3句を記した掛け軸(新資料)の写真を挙げている。

第8回は、稲田篤信さんが『雨月物語』について書いている。近現代の表象文化の担い手が雨月物語にいかに興味をもったかという視点で、玉村方久斗・溝口健二らを例に述べる。谷崎潤一郎が「蛇性の婬」の映画のシナリオを書いていたことなど興味深い話である。

6月に入って、さまざまに企画されている秋成展関係の講演会がいよいよはじまる。皮切りは6月12日(土)の同志社女子大学である。忘却散人が司会を務めます。入場無料・予約不要ですから、お気軽にいらしてください。

6月12日(土) 14:00〜17:00(13:00開場)

会 場 同志社女子大学 今出川キャンパス
純正館地下デントンホール
入場料無料 予約不要

講 演
6月12日(土)
I.『雨月物語』と『春雨物語』 −秋成作品の読みかた−
  木越 治(上智大学文学部教授)
II.四神相応の地・京都と文学
  天野 太郎(同志社女子大学現代社会学部准教授)
III.秋成とその時代
  中野 三敏(九州大学名誉教授)
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする