2015年04月30日

いちょう祭で近松浄瑠璃本の展示

いちょう祭とは、大阪大学の開学記念日(5月1日)にちなんで行われる、春の大学祭のようなものです。
これに協賛する形で、文学研究科は、例年総合図書館で貴重文物の展示を行っています。
日本文学研究室も、毎年参加しています。去年は『八犬伝』200年にちなむ展示でした。
今年は、『国性爺合戦』初演300年を記念して、笹野文庫(笹野堅旧蔵)から、近松関係の浄瑠璃本17点を展示します。
笹野文庫は、浄瑠璃本約170冊のコレクション。とくに近松関係が多いです。院生(一部学部生)諸氏が解説を担当した解説冊子を無料配布しています。
場所は、大阪大学総合図書館A棟6階図書館ホールです。
5月1日・2日の2日間のみ。10:00〜16:00
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2015年04月24日

明日、京都近世小説研究会

明日の京都近世小説研究会で発表します。
風呂敷広げ系です。ただ、広げようとしても、すぐに内側に丸まってしまう癖のついた風呂敷のようで、なかなか広がってくれないもようです。
昨日、勤め先の歓迎会がありましたが、帰宅後ようやくハンドアウト作成開始。今日は授業がないので、なんとかと思っていたら、やや難題っぽい議題の会議のため、急遽招集がかかっちまった。今日中には作成できない。印刷は当日の午前だな。
いわゆる前期読本には、知的な議論が多いが、中でもそこまでやるかと思うような「学説」の取り入れがある。作者の意見を登場人物が代弁するのだが、たとえば『雨月物語』「仏法僧」の中に出てくる、伝空海の和歌中の言葉「玉川の水」についての解釈。こういうのって、物語を読む中で、当時の人は面白いって思って読んでいたわけだろう。そういうのをいくつか取り上げて、あーだこーだと考え、ご教示を賜ろうというもの。少しは準備して、と思っていましたが、かなりの部分、旧稿のくみあわせっぽいものになりそうどす。
久堀さんの御発表は、きっとしっかりしたものでしょう。これを聞くのは楽しみです。

■日時 4月25日(土)午後3時〜
■場所 同志社女子大学今出川校地
ジェームス館2階 J202号室
参照(http://www.dwc.doshisha.ac.jp/access/imadegawa/campusmap.html)
■発表
久堀裕朗氏「浄瑠璃『近江源氏先陣館』『太平頭鍪飾』の作意」
飯倉洋一氏「前期読本作者が作中に取り入れた学説をめぐって―一八世紀の仮名読物の一面―」



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2015年04月20日

『舟を編む』文庫本

三浦しをんさんの『舟を編む』が文庫本で登場している。
辞典編纂小説として本屋大賞を取り、映画化もされたベストセラー。実は私も愛読者なのだ。
なにか付加価値があるだろうと思って書店で手に取ると、帯に「馬締の恋文」収録と。
おお。
そして解説は誰だろうと見てみれば、岩波書店の辞典編集部の方。
作者に取材をうけ、この小説の成り立ちの一部を明かす裏話もあり、興味深いが、取材を受けた人がその小説を読むときのスリリングな気持ちが伝わってきて、なかなかの名文である。
この付加価値の部分を読んでしまったのですが、結局購入してしまいました。
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2015年04月17日

耳よりな話

これは、絶対にオススメです。講義のクオリティの高さで定評ある懐徳堂記念講座が、なんと高校生無料受講を試行します。

能、平家物語、太宰治、・・・など、大阪大学文学研究科所属の講師陣が、わかりやすく丁寧にお話してくださいますよ!千載一遇のチャンス!

有料でも絶対損をしない講座が、高校生に限り無料。要申し込み!
http://www.let.osaka-u.ac.jp/kaitokudo/event/flyer/h27/h27flyer.pdf

詳しくは懐徳堂記念会事務局へ。
Tel:06-6843-4830
Fax:06-6843-4850
E-mail:kaitokudo(アットマーク)let.osaka-u.ac.jp (アットマーク)→@

※ ただし席がまだある講座に限るということ! 
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2015年04月06日

幕末漢詩文の国際ワークショップ

合山さん主宰の日本漢文学プロジェクト、国際ワークショップ「幕末漢詩文の“かたち”」(4/10)の内容が判明した。3月にシンポジウムを行ったばかりだが、またまた放つ企画だ。

こちらのブログをご参照。連絡先もこのブログに。

国際ワークショップ 幕末漢詩文の“かたち”
2015年4月10日(金) 午後5時〜7時30分
大阪大学豊中キャンパス
文学研究科本館(4階)461教室

1 趣旨説明(17:00〜17:10)

2 講演(17:10〜17:40)
マシュー・フレーリ(ブランダイス大学・准教授)
幕末維新期の漢詩文における隠逸の「かたち」

3 発表(17:40〜18:40)
青山英正(明星大学・准教授)
尊王攘夷表現における和歌と漢詩

日野俊彦(成蹊大学・非常勤講師)
森春濤「閨秀国島氏善和歌。予介人、乞近詠、得其暮春詠杜若一章。乃賦二十八字、以謝」詩ノート

福井辰彦(上智大学・准教授)
「小西湖佳話」の稿本について

合山林太郎(大阪大学・准教授)
豊前の漢詩人村上佛山の生涯と文事

4 全体討論(18:50〜19:30)
コメンテーターからのコメント+通史に関するディスカッション

コメンテーター
福島理子(帝塚山学院大学・教授)
新稲法子(佛教大学・非常勤講師)
鷲原知良(佛教大学・非常勤講師)

主催:日本漢文学プロジェクト共同研究チーム、大阪大学大学院文学研究科日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築クラスター(国際古典籍学クラスター)
共催:国文学研究資料館・古典籍共同研究事業センター
連絡先:大阪大学大学院文学研究科 合山林太カ研究室 

ちょっとタイトなスケジュールだけど大丈夫かしらん。本来なら3〜4時間くらいかけてやってほしいですね。
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2015年04月04日

「いくさ」と文学

はやくも4月4日である。

今日は、天気予報では雨ということで、懐徳忌の墓前祭はちょっと厳しいのかなと思いきや、ぽかぽか陽気の晴れ。本日出席されたW研究科長が「晴れ男」で、就任以来すべてのイベントが晴れなのだそうで、おかげで、無事お墓参りができました。講話は珍しくも五井蘭洲のお話。非常に参考になる、興味深い話であった。五井蘭洲、まだまだこれからの研究対象である。

往路復路と、ちょびっと駅の休憩コーナーでコーヒーを飲みながら、『文学』3・4月号を読む。300頁超えの分厚さ。特集は「いくさ」と文学、中世文学の佐伯真一氏と近世文学の井上泰至氏の対談が冒頭にある。非常に示唆に富む話が次々に飛び出して来る。箇条書きしてみよう。

〇「軍記」というのは14世紀ぐらいから使われた和製漢語。
〇異国との戦いがどう書かれたかという問題意識。
〇十八世紀の知識の蓄積と同時にロマンがあることの危うさ。
〇平和といわれる江戸時代の方が中世よりも浸透している武士的な価値観。
〇江戸時代の軍書はいまでいえば司馬遼太郎。
〇庶民文芸とされる江戸時代なのに、価値観は浄瑠璃歌舞伎にいいたるまで武士的なものに純化、なぜ?
〇山陽は通俗軍書の文章を漢文化。

などなどである。お二人は論文も寄稿されているので、より深めて読むことができる。とくに井上論文における、軍書と浄瑠璃との関係についての指摘、軍書と地誌の近親性、いずれも前から井上氏が説かれていたことではあるが、近世軍書の意義というテーマで改めてこのことを考えると、その問題の大きさが実感されるのである。
「いくさの文学」という点からいえば、西鶴の武家物ももちろんだが、樗山の談義本なども、その観点から見ていく必要を感じだ。いろいろなヒントをいただいた。

 金時徳さんの再発見された『東国通鑑』の板木に関する報告と考察も面白く読んだ。

 ほかにも志立氏の近世地誌といくさの論、そして小峯・シラネ・ロペール氏の鼎談、キャンベルさんの銀座文学、柏木隆雄先生の小林一三論など盛りだくさんだが、未読。これはまた別項で。
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2015年04月01日

五井蘭洲についての講演(講話)のお知らせ

懐徳堂記念会の新年度は、懐徳忌から始まる。
歴代学主のねむる誓願寺での法要・講話が行われる。私も毎年参加している。
2015年度の懐徳忌は、下記のとおり執り行われる。情報はHPより。

◆日 時:平成27年4月4日(土)
◆場 所:誓願寺(大阪市中央区上本町西4丁目)
    (大阪市営地下鉄谷町九丁目下車、上町筋を北に徒歩10分)
◆内 容:11:00〜法要・墓前祭 11:30〜講話(約一時間の予定)
◆申 込:懐徳堂記念会事務局まで事前にお知らせください。参加費等無料です。
電話・ハガキ・FAX・メール何でも結構です。
◆講話要旨:晩年の五井蘭洲
                寺門日出男(都留文科大学教授)

 五井蘭洲は、懐徳堂の学風を確立した人物と高く評価されていますが、その思想・履歴・業績のいずれも、まだまだ明らかにされていない点が多いように思います。今回の講演では、蘭洲が中風に罹って以降、どのように過ごし何を考えていたのかを、現存する資料をもとに、考えてみたいと思います。また、竹山をはじめとする懐徳堂の人々が、どのようにして蘭洲の業績を後世に残したかという点にも言及する予定です。

五井蘭洲は上田秋成の師でもある。これは非常に楽しみである。
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