2018年03月08日

高田宏『言葉の海へ』解説を読む

 岡島昭浩さんの『国語元年』解説に引き続き、同僚で大阪大学文学研究科長の金水敏さんが、高田宏『言葉の海へ』(改版)の解説を書いておられる。この本は大槻文彦が『言海』というはじめての近代国語辞書を独力で完成した苦闘を描く名作である。巻末には元々の解説の大岡信氏の解説も載っている、贅沢なダブル解説だが、金水さんの解説は、大槻文彦の仕事が近代国家としてありうべき国語を構築するための「国語改革」という大きなプロジェクトに果たした役割を、具体的に示している。とくに、『言海』の「語法指南」にまとめられた実用的な、それまでにない日本語で書かれた本格的で網羅的な文法解説が重要だということを指摘している。
 以上、「解説を読む」シリーズでした。
 ちなみに同僚といえば、斎藤理生さん(近代文学専攻)が、坂口安吾の幻の小説「復員」を発掘したことも話題になっている。。7日発売の『新潮』に作品と解説が載るということである。あ、新潮社シリーズでもありましたな。
posted by 忘却散人 | Comment(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする