17日、仕事の隙間をぬって宝塚市清荒神の鉄斎美術館へ。
富岡鉄斎という人は数多くの模写画をのこした人物ですが、鉄斎美術館ではこのところ「鉄斎の粉本」という、模写画を集めた展示を行っています(10月5日まで、月曜休館)。
とくに肖像画の模写は興味深いものです。
去年藤田真一さんに教えられて、加藤(甲賀)文麗の秋成像の模写画が、秋成自筆の文章とともに展示されていることを知り、さっそく拝見しにいきました(これについては「国語と国文学」2008年5月号に少し触れました)が、その時、学芸員の方に、もうひとつ秋成像の模写画があると教えられました。そちらによれば鉄斎が京都西福寺所蔵(秋成の墓のあるお寺です)の文麗画の模写画を写したことがわかります。今展示されているのはそちらの方です。
さて鉄斎の秋成肖像は、旧版『上田秋成全集』の口絵に使われましたが、今回の展示に出ています呉春画蕪村像は、明治33年刊行『蕪村遺稿』(水落露石)の口絵に使われているのです。学芸員の方によれば、口絵肖像作家としての鉄斎という側面があるのではないかということでした。
他にも手島堵庵、渡辺華山、小川可進などの江戸時代の人々の模写がゆかしく感じられました。蝶夢の芭蕉乗馬像の模写もありました。勤務先から車で30分ほどで出かけられる穴場の美術館です。電車なら宝塚線清荒神駅から参道を上がっていきます。


加藤(甲賀)文麗の秋成像の模写画とはどこに所蔵されているものなのでしょうか?
お教えいただければ幸いです。
大変参考になりました。