忘却散人、ある作品を読みて、この作品につきて論ぜしものなきやと思ひ、国文学研究資料館が論文データベースにアクセスす。
「まことにインターネットは至便なり」と独言しつつ、その作品名を入力しければ、論文、数少なけれど画面に出づ。
「やはり少なし、誰か論ぜし」と著者の名見るや、「あなや」と叫びて倒る。わが名そこにあり。
論文の中に、忘れしと忘れざりしとあり。忘れしは、自らの評価も低し。かの論文いまだ引用されたることなし。
2008年10月03日
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