2009年07月20日

土用丑の日

忘却散人つれなる人とともに近くの商店街に買ひ物にゆけば、矢鱈と人多し。巷にては夏休みに入りしといふ。「何が夏休みならん、けふの夕食は何にせん」と言ひあひながら、よろよろと食品コーナーを歩みゆけば、良き香りせり。「土用の丑の日」とか書かれし旗幾本も立ちてにぎやかなり。散人、にはかに勢ひづきて「うなぎにせん、うなぎにせん。それ選べ、それ選べ」と大声にていふ。つれなる人もふるさと産の美味ならむを選びて、よろこびによろこぶ。日くれて、散人かうべを垂れていはく。「けふは食欲なし、うなぎは明日にせん」。連れなるひとも「われもなり。しかせん」。ふたりともに夏バテ気味なりしを忘れてゐたり。
posted by 忘却散人 | Comment(2) | TrackBack(0) | 忘れ物・失せ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うなぎは確かに夏ばてにいいのかも知れませんが、食べるのにも力がいりますよね。

ウナギに限らず、よく世に言われている精のつく食べ物って、どちらかというと食べるのにも精がいるものが多いような気がします。

そんなものを食べられる人が食べるから、精がつくって思われているのかも知れませんね。
Posted by 三友亭主人 at 2009年07月22日 22:32
三友亭主人さま、コメントありがとうございます。翌日ウナギは食べました。おいしゅうございました。
Posted by 忘却散人 at 2009年07月23日 06:46
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