2010年12月25日

私的「秋成展総括」論文?

拙稿「交誼と報謝―秋成晩年の歌文」掲載の『語文』95輯(2010年12月、大阪大学国語国文学会)が刊行されました。

今年を振り返ると、私の中での10大イベントの1位はやはり京都国立博物館の上田秋成展ですね。5年がかりでの準備と開催にいたるまでの紆余曲折を思いますと、感慨無きにしも非ず。そこでふと秋成展を自分なりに総括する論文を書いて見ようかと…。たまたま今年から始まった科研が、「近世上方文壇における人的交流」をテーマとしているので、ちょうどよろしいな、ということで、京都新聞で書かせていただいた内容を、すこし突っ込んで書いたという形です。ただ、締め切りが過ぎてから書き始めるという情けない状態、実質ン日くらいで書いたので、文体がかなり軽くなってしまいました。

 秋成晩年の歌文の多くは、交誼と報謝のためにあったというのが出発点であり結論です。これは秋成展のコンセプトと完全に一致するもの。秋成展終了後であるから、これはもう常識?かもしれません。それはそれでいいのです。秋成展総括という意味もあり、京博で展示した香具波志神社および谷川家所蔵のものを柱に書きました。谷川家所蔵のものは図版も掲げて、紹介のように見えるかもしれませんが、私としては「神(医)への報謝」という意識で、秋成が谷川家に贈呈したものだというところを強調しています。いろいろと力不足を感じる拙論ではありますが、これを書いて秋成展を終えたという感じを持てる、ということは否定できないのであります。
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