2011年01月09日

改作と「世界」と「趣向」

昨日大阪大学国語国文学会の研究発表会・総会が行われた。

大橋正叔先生が、「改作と「世界」と「趣向」」と題して、非常にわかりやすく、スケールの大きな内容のご講演をしてくださった。

私は講義でよく世界と趣向の説明をするが、今日のお話で、なるほど改作という観点から説明すると大変わかりやすいと勉強になった。もっとも大橋先生のように近松浄瑠璃とその改作状況を熟知していなければ、ご講演のような、説得力は出てこないだろう。

改作によって世界が少しずつ広がる様子、改作のたびに趣向が加わるからであるが、その趣向のポイントは当世性にあるというお話。これもなるほどと思う。

そこに注目すれば世界と趣向は、仮名草子や浮世草子にも及ぼせるとして、仁勢物語・好色一代男・西沢一風の浮世草子・また洒落本や黄表紙など縦横に論じられた。

古典から近代、韻文・散文・演劇、どの時代でもどのジャンルでもヒントになったはずで、学生にもとても有益なご講演であったと思う。
posted by 忘却散人 | Comment(2) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大橋正叔先生・・・

久しぶりに懐かしいお名前を聞くことが出来ました。
私が母校に在籍していた頃、大橋先生はおそらく私よりもお若い頃・・・

授業の方は・・・残念ながら扱う教材の関係で、植谷元先生の授業を選択してしまったので、拝聴する機会はなかったのですが、学内でのご活躍のお姿はいつも拝見致していた者です。

やや小柄なお体で、溌剌としたお動きがとても印象的でした。今もなおそのお姿が思い出されます。
Posted by 三友亭主人 at 2011年01月10日 19:21
コメントありがとうございます。
先生は今も溌剌としていらっしゃいます!
Posted by 忘却散人 at 2011年01月18日 12:54
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック