『鈴屋学会報』27号(2010年12月)の巻頭に、岩田隆氏の「『石上私淑言』書名攷」が掲載された。「いそのかみささめごと」と読む根拠はなく、「いそのかみししゅくげん」と読むのではないかということを言われている。たしかに、書名は実は本当は何と読むのか、わからないものがある。『山家集』も「さんかしゅう」と読む根拠はないと、中世和歌研究の泰斗といわれる先生がおっしゃっていた。
鈴屋学会というのは一度だけご講演の中野三敏先生のお供(?)で参加したことがあるが、終了後に牛銀というお店で牛鍋を囲むのが恒例になっていて、あたたかい感じの学会であった。運営する本居宣長記念館というのが実に好もしいところで、一度学生達と訪書に行ったが、とても親切にしていただいた。現館長のお人柄も素晴らしく、松阪の中に確たる位置を占めている。
宣長十講というオムニバス講義を毎年やっていて、熱心な受講者たちが多数やってくる。先日家人も講義を依頼され、それがある旅館のブログに好意的に取り上げられて驚いていたが、「夕刊三重」というご当地紙には一面トップ記事になっていることがわかり仰天していた。堂上歌人が宣長の伊勢物語解釈を取り入れていたことを話したらしいが、宣長のことで新しいことがわかるとニュースになる。松阪の人たちは「宣長さん」をこよなく愛しているのであろう。
2011年01月19日
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