柿衞文庫の「神医と秋成」展も終了したが、どれくらい入場者があったのかしらん。そこでのゲスト展示のひとつだったのが、このブログでも何度か紹介した、中井履軒上田秋成合賛鶉図である。昨年77年ぶりに出現、懐徳堂記念会に寄贈されたものである。
これについては昨年11月の懐徳堂アーカイブ講座で、美術史の濱住真有さん、中国哲学の池田光子さんとともに、詳細な紹介および展示解説をしたのであるが、それをほぼ活字化したのが、飯倉洋一・濱住真有「中井履軒・上田秋成合賛鶉図について」(『懐徳堂研究』第3号、2012年2月)である。
この鶉図の両者の賛は、本紙のまわりの中回しに、またぐように書かれているところが珍しい。鶉は不常住の象徴。履軒も秋成も頻繁に引っ越しをしているところで、秋成など「鶉居」の号があるくらい。鶉の気持ちがよくわかるとばかりの賛である。
共著者の濱住さんは大阪大学の日本東洋美術史研究室の助教さんで大雅の研究者。この画賛については美術史の奥平俊六先生・橋爪節也先生にいろいろとおそわったのだが、その時濱住さんも同席、写真撮影などされていたが、さらに濱住さんは「もう少し調べてご報告します」と言われ、しばらくして膨大な資料を抱えて来られ、詳細にいろいろと説明してくださった。だが、あまりにも詳しく、また専門的でもあったので、こりゃ私では消化しきれんわと思い、いっそ共著でお願いできないかとお誘いしたところ、ご快諾を得たという次第である。おかげで絵の部分の説明が、素人説明でなくなってありがたかった。
ちなみに『懐徳堂研究』は、大阪大学文学研究科懐徳堂研究センターの出している雑誌。ちなみに口絵は鶉図のカラー写真。
ちなみに、抜刷は、まだごく一部の方にしかお渡ししていません(スミマセン。最近送るのさぼっています)。
2012年03月28日
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