2014年09月26日

古地震研究会の方々、くずし字を読む

 昨日の夜、京大理学研究科の中西一郎先生が主宰する古地震研究会の「夏合宿」初日に、講師として参加し、「写本と板本」の演題で、江戸時代の本の見方についてしゃべってきた。もともと中野三敏先生が依頼されていたのが、九州からはちょっと遠い、飯倉が近くにいるからということで、私が出動することになった。この研究会では、歴史的地震を研究するために、安政地震のルポのひとつ『安政見聞録』(板本)や善光寺地震の「被害御届」などの写本を読んでいる。初日も13時から20時ちかくまで、7時間ぶっ通しでの研究会。私が到着した時には、みんなで版本を読んでいて、私が入ってきたのにも気づかないほどの熱心さである。中野先生の『和本のすすめ』も、読んでいらっしゃる。私も18時から予定を10分ほどオーバーして70分ほどしゃべったが、みなさん非常に熱心に聞いてくださり、質問も次々に出て、30分くらい質疑応答の時間があった。
 
 善光寺地震のテキストは、たまたま京大にある本を使っているんだろうな〜、と思っていたのだが、どうしてどうして、古書店でいくつか資料を入手して、複数の資料を参考にしながらよんでいるところなど、なかなか本格的である。崩し字も板本程度なら読めるようだ。
 
 地震学の先生、防災学の先生、気象研究所の先生、ガリレオの専門家である科学史の先生、人文情報学の院生など、まさに異領域融合の研究会で、そのあとの懇親会でも、興味津々の話が続出。最近、少し考えている「くずし字解読学習支援ソフト」などが、結構実現可能であるという感触を得たし、たとえば版本で「地震」などという言葉をマークすると、同じ字体を検索して、その行を切り出し、ずらっと並べてくれるようなフリーウェアを、参加者のひとりが作っている!ことがわかり、驚嘆した次第である。デモしてもらったが、このソフトはすごい。まだ僕らが扱うにはちょっと難しいかもしれないが、いつか国文研とか学会とかでプレゼンをしてもらうといいのではないかと思った次第である。
 
 久しぶりに、異分野の方ばかりとの懇談で、血のめぐりがぐーんとよくなったような気がする。これで終わらせたくないな、と心から思った。
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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