2015年12月22日

私たちの研究を社会に還元するということ

 自分の研究が、社会にどう還元されているのか、社会とどう関わるのか、ということは「文学(研究)無用論」が、いよいよ「文(系)学部不要論」の議論に「展開」している最近、意識せざるを得ないことである。

 そういう意味で今年は、4月・5月・11月・12月に、一般の方を相手に講演をする機会に恵まれて、その手応えを感じることが出来てよかったと自分では思っている。とりわけ4月の「懐徳堂と町人文化」の講演に対しては、富士精版印刷株式会社の『富士』という雑誌にまで取り上げていただき、非常に嬉しく思ったこと、本ブログにも書いたところである。
 
 そして、本日拝受した最新号の『富士』169号には、会社が「上方文化芸能運営委員会」の法人会員となったという記事があった。そのきっかけになったのが、私の講演を含む同委員会主催の「町人文化を味わう」ツアーのレポート記事だったというのである。私のブログのことも書いていただいているのだが、なんとスマホで私のブログにアクセスできるQRコードまで載せていただいているのである。これには恐縮、感激。この場を借りて御礼申し上げます。

 5月は中野三敏先生旧蔵の和本の展示にちなむ講演会で九州大学の図書館でしゃべり、11月は、立命館大と阪大のコラボである京都大阪文化講座で、新町遊郭のことを話し、12月は宝塚の図書館で、やはり蓮月尼の展示にちなむ話をさせていただいた。いずれもびっくりするほどみなさん熱心であり、また質問のレベルも非常に高い。我々の研究の社会還元のありかたのひとつには間違いなくこういうことがあると、確信した次第である。

 私の所属する日本近世文学会では、和本リテラシー(くずし字の読解能力や和古書の知識)を啓蒙する出前授業もやっているが、最近、結構大がかりな依頼がある高校から来て、広報企画委員が対応している(出前授業についてはこちらをご参照ください)。江戸の文化や古典に興味を持っていただければ、本当に嬉しいことである。
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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