2016年02月27日

俳仙堂西村定雅

西村定雅という人は、近世中期の上方を代表する戯作者のひとりであり、俳人であるが、一般にはあまり知られてはいないだろう。私の後輩である、田邊菜穂子さんが定雅のことを調べていくつか論文を書いているし、年譜もまとめはじめている。しかし、定雅の文事をまとめて見るのに適当な研究書が存在しなかったのである。
このたび、肥田美知子氏の『俳仙堂西村定雅』(私家版、2016年2月)が刊行された。その渇を癒す本がついに出たのである。肥田美知子氏は、肥田晧三先生の奥様でいらっしゃるが、関西大学で水田紀久先生に指導を受けられ、西村定雅で卒論を書いていたとは、本書を読むまでまったく迂闊なことに存じ上げなかったのである。
本書は、著者が「家事の合間に」こつこつと書き溜めた西村定雅についての総論・年譜であり、現時点では、西村定雅についてもっとも情報量の多い研究書であると言えるだろう。
posted by 忘却散人 | Comment(3) | TrackBack(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
肥田先生の奥様が、定雅の研究をしておられることなど、全然存じませんでした。現在手伝い中の仕事にもいささか関わり、是非御本を入手したいのですが、私家版とのこと、どのようにすればよろしいのでしょう?
寄贈されたいずれかの図書館へ見に行くべきなのでしょうか?
Posted by 服部直子 at 2016年02月27日 13:07
服部直子先生。コメントありがとうございます。私家版ということで、御本人にお手紙でお願いするのが一番よろしいのではないでしょうか。住所は肥田先生と同じです。学会の名簿などでご確認できると思いますので・・・。
Posted by 忘却散人 at 2016年02月27日 13:35
早速、有り難うございます。お申し越しに従います。
Posted by 服部直子 at 2016年02月28日 15:36
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック