2016年04月30日

ハイデルベルク滞在2週間

 1週めは、とても長く感じられたが、2週目は、あっというまであった。
 まだハイデルベルクから1歩も外に出ていない状況であるが、今日(30日)の夜は外へ出るし、来週もその予定である。
 23日ごろからめっきり寒くなり、山が雪化粧する日もあった。早朝は0度に近く、日中も10度以上にはならない。日本なら2月終わりくらいの感じである。着いた日の温度が17度であったことを考えると、その戻り方は半端ない。これがハイデルベルクの4月だそうである。
 長期の滞在許可証も役所からもらい、晴れて「住民」となった。相変わらず毎日が新しいことの連続である。
 環境政策を重視するこの国では、市内の交通機関であるトラム(市電)に、週末(平日19時以降)乗るときは、4人まで無料で同乗させることができる。休日のマイカー抑制政策であり、休日の家族お出かけ推奨政策でもある。これには感心した。前のエントリーで書いた、ペットボトル回収システムと並ぶ、日本にはないアイデアである。
 こちらの今の季節の食べ物であるホワイトアスパラガスや、ラクレットという珍しい料理もいただいた。私がお世話になっている大学の哲学部の日本学科には、日本人のスタッフもいるし、そうでなくても日本語がわかる人が沢山いるので、わからないことは何でも日本語できけるのがありがたい。ラクレットも日本学科の図書室のスタッフのKさんのお招きに与かったものだ。またソウル大のS先生はサバティカルで、前半の半年はトルコ、後半の半年はここで過ごしている。私と同年齢で奥様もご一緒。日本と韓国の古代史が専門で、フィールドはお手の物というか、アクティヴな方である。ビールを誘われて、燻製ビールというのを初めて飲んだが、日本ではなかなか味わえない味。これにドイツ風ピザのクラムクーヘンが合いすぎ。
 さて、肝心の授業は2週目を終えた。秋成の作品を読むゼミナールと、くずし字学習を中心にしながら、江戸時代の書籍を取り上げていくゼミナールで、どちらも少人数ながら意欲のある学生が集まっている。必ずしも日本古典文学専攻ではない。むしろそれ以外の専門の人ばかり。教える方も試行錯誤であるが、幸いに、こちらの日本文学の先生であるA先生も同席されているので、私のむずかしすぎる話や、学生の質問の補足説明をしてくれる。時々は私の説明に対して、異見を述べたりもする。これがとても勉強になる。
 秋成のゼミナールでは、細かい注釈や語釈に重きを置かず、作品を読むとはどういうことか、感想と批評と研究とはどう違うか、などの問題が議論となった。これがなかなか面白いので、今後は議論中心の授業にしようと思っている。
 くずし字の授業も、レベル設定が難しい。とりあえず、彼らは初めてこれに接するので、そう簡単には読めないし、それ以前に、仮名遣いが異なり、句読点がなく、踊り字などの現代文ではない記号があることを認識し、古語を理解するという難業もあるわけで、しかも日本の古典を読んだことのある人はほとんどいないという状況だから、本当に大丈夫かという気持ちがよぎらないわけでもない。
 しかし、幸いなことに、くずし字アプリKuLAがある。これをダウンロードしてもらい、毎週、アプリのテストで、ひとつずつ全問正解をしてもらう。「全問正解」のスタンプがあるので、すぐにチェックできる。どうだろうか。来週彼らはスタンプをもらえてくるだろうか。不安と期待が交る。また、くずし字で書かれた文章を来週読む予告をした。はたして1週間でどれくらい上達してくるだろう。
 こちらではWさん(ドイツ人)という方が、かつてくずし字の授業をかなりやっていたこともあって、数冊の参考書もあるのだ。学生がこのセメスターでどれだけ伸びるか、本当に楽しみである。
 さて、今晩は、ここにきて初めてハイデルベルクを出て、オペラを聞きに行くことになっている。ハイデルベルクにも音楽堂のようなところがあって、昨日の夕方その前を通りかかったら、開演前らしく、大勢の人が集まっていた。ビールを飲みながら談笑している人らもいて、楽しそうだ。恰好は結構カジュアルである。今日のオペラもドレスコードはなさそうで、安心した。
 なにしろこちらは昼が長く、昨日など、夜9時近くまでまだ明るかった。なんだかその点は得した気分である。8時ごろでも川辺で遊んでいる人がたくさんいた。
 昨日は郵便局にも行った。速達で大きさとか条件によってお値段も変わってくると聞いたので、ドイツ語のわかる日本語教師のM先生に同行していただいたのだが、日本に2日で到着するという特別速達便は、、67ユーロだったか、まあ8000円ですな。さすがにそれはちょっとやめた。普通の国際速達便を定型(A4を三つ折りで入れるくらいの)で出しましたが、6ユーロちょいでした。750円くらいでしょうか。
 とりとめもないが、今回はこのへんで。
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