歌枕など、古典文学に現れる地名を、地図上に表示するとともに、その地名が含まれるテキストを検索したり、リンクしたり、蓄積された地名にまつわる説話・イメージを取り出す事ができる、WEB上のデジタル文学地図の構想について、そのプロジェクトを進めているハイデルベルク大学のユディット・アロカイ教授のチームが、プロジェクトの発想と現在の進捗状況を報告し、それを元に討論するワークショップが昨日大阪大学豊中キャンパスで行われた。
題して「デジタル文学地図の試み」。たしかに研究にも教育にも、こういう文学的地名の空間的把握は重要である。これまでの地名(名所・歌枕)辞典の類に欠けていたものは、その名所がどの辺りにあり、近くにどういう名所があり、誰がそこを訪れたかというようなデータである。もっともそれは紙の辞典上では構築しにくいのである。そういう時に、Web地図でそれを示すというのはピッタリである。
非常に壮大な構想であるとともに、エンドレスなプロジェクトでもあり、どれだけの日本研究者を巻き込むことができるかが鍵になるし、新たな地名辞典構想へののヒントにもなる。
会場では30名以上の人が熱心に議論を戦わせた。女性の旅日記の専門家や、東京の辞書系の出版社の方もお見えで、夢を現実にする具体的な提案が続出した。今後の展開が楽しみであるし、出来ることはお手伝いしたいと思う。
2016年10月14日
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