12月もどんどん過ぎて行く。うっかりしていると、歩いて5分ちょっとの大阪大学総合学術博物館で展示中の企画展「大阪の誇り―懐徳堂の美と学問」を見逃したりしかねない。そんなことになったら大変と、本日見て参りました。数年前の大阪歴史博物館での展示と少し味わいが違う展示。ひとつは重建懐徳堂100年を記念した展示であるため、写真を含めてそこにひとつ照明が当たっているという点。そして、修復された谷文晁の「帰馬放牛図」などの絵画や書(例の秋成履軒合賛の鶉図もある)、また印章の展示に力を入れているところだろう。個人的には、江戸の懐徳堂が廃校ときまり、最後の教授並河寒泉が、学校を立ち去るにあたって詠んだ「出懐徳堂歌」が、じんときた。
立派な図録も出ている。『大阪大学総合学術博物館叢書13 懐徳堂の至宝』(大阪大学出版会)だ。出品されていない物も多数掲載解説され、懐徳堂入門として最適の図録である。最初に秋成履軒合賛鶉図が載っているのは感激。またこの機に、使いやすい『懐徳堂事典』の増補改訂版がやはり大阪大学出版会から出版された。どちらも湯浅邦弘氏の労作。事典は大幅に項目が増えているようである。懐徳堂記念会の秋季記念講座も連動して講演会を開催したが、集客がよかった。
大阪大学は、懐徳堂を精神的源流として位置づけている。今後も私なりに、様々なイベント・講義などを通して、微力をつくしたい。来年度は、そういう授業を担当することになっている。
2016年12月08日
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