2017年07月23日

前期読本怪談集

江戸怪談文芸名作選2『前期読本怪談集』(2017年7月)が国書刊行会から刊行された。
本シリーズは、木越治さんの監修で、第1巻は木越さんが校訂代表として『新編浮世草子怪談集』として編集・すでに1年以上前に刊行されている。
第2巻は、私が編集担当(校訂代表)で、いわゆる「前期読本」に分類されているもののなかで、従来翻刻のないもの、また翻刻があってもかなり古いものであったり、一般の方が容易に見にくいものであったりするもの、もちろん、読んで面白い、「名作」の名に値するものを選んで、一般の方に読みやすいように校訂し、解題を施したものである。
以下の4編であるが、このうちBははじめての翻刻となる。

@『垣根草』、A『新斎夜語』、B『続新斎夜語』、C『唐土の吉野』

校訂は私の教え子たちに分担してもらった。
@の『垣根草』は、近年都賀庭鐘作者説が再浮上しているもので、江戸の草双紙との関係で論文を書いた有澤知世さんが担当。
Aの『新斎夜語』は、私にいう〈学説寓言〉の形式を多くとるもの。かつて科研報告書で、翻刻の作業をしていただいた、浜田泰彦さんが担当。
Bの『続新斎夜語』は、浜田さんとともに、『新斎夜語』を調査していただいたが、熱心な書誌調査に基づき、諸本を調べ上げたことのある篗田(わくだ)さんが担当。
なお解題はABともに、篗田さんにお願いした。ABについては、阪大で不定期に行われている「上方読本を読む会」で、ずっと読み続けているものである。
Cの『唐土の吉野』は、この中ではもっとも怪談にふさわしい本かと思うが、従来、井上啓治氏のご研究があるくらいだった。今回本叢書にこれを収めるにあたり、大学院の演習で、1年間これを読んだ。私が校訂と解題を担当しているが、これはその時の成果であると言ってよい。演習に参加し、翻刻や注釈を担当した諸君に深謝したい。
posted by 忘却散人 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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