2018年03月06日

京大のお家芸

京大の和漢聯句研究会から『和漢聯句作品集成』(臨川書店、2018年2月)。和漢聯句とは、「漢詩を連ねる聯句と、連歌とが融合して成立した文芸形式」(日本古典文学大事典、深沢眞二氏執筆「和漢聯句」)である。
下記に示すように和句・漢句の順に始まる物を和漢聯句、その逆を漢和聯句という。
本書の最初に載せる慶長二年の冒頭の四句を挙げると、

待人の心ふるすな春の花
暖些宮柳濃
随風軽舞燕
霞たゑだゑあくる遠近

こんな感じである。和漢聯句の研究は京都大学のお家芸とも言える。長く研究会を続けていて、室町時代の和漢聯句作品を紹介してきたが、今回江戸時代初期のものを集成して刊行された。大谷雅夫さんをはじめとする一三名のメンバーによる信頼できる翻刻テキストの提供である。

posted by 忘却散人 | Comment(1) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ご紹介、ありがとうございます。
 この時期の和漢聯句は、後陽成天皇(後水尾天皇)、公家衆、禅僧、儒者たちの一座するものですが、その人たちの名前から予想されるような雅の表現ばかりではなく、俗な句もまま見られます。彼らにとっては、笑いのたえない娯楽だったのでしょう。近世文芸の雅俗の問題を考えるためにも面白い資料かと思います。
 しかし、あまりにも難しく、翻字にも多々問題が残されていることと思います。お気づきの点があれば、御教示ください。
 事情あって「京都大学和漢聯句研究会」を名乗りましたが、著者のなかにも慶応の院生が入っていますし、また東大の院生も研究会に通ってきてくれています。開かれた会ですから、飯倉さんも関心のありそうな学生さんに参加を勧めてください。
 四月から、新しい百韻の会読を始めます。
Posted by 大谷雅夫 at 2018年03月06日 17:01
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。