2018年03月29日

役人附雑考

「役人附」。つまりお役人のリスト。たとえば『日光御参詣供奉御行列附』。その出版状況、偽版などについての、例によってのモノに即したマニアックな考察。もちろん著者は鈴木俊幸。「役人附雑考」(中央大学文学部「紀要」121、2018年3月)。
 役人附の出版は幕府の保護をうけた暦屋によって行われていた。そのことをモノによって立証。そして偽版についてへと考証は進む。武鑑研究のスペシャリスト藤實久美子によれば、天保14年の日光参詣供奉役人附は出雲寺が3万部刷りたてたらしい。のことも偽版のリスクを冒す理由として引かれている。これぞ出版文化研究の大ヒントだろうが、こんなことを知っている文学研究者がどれだけいるだろう。それらは触れ売りもされていた。
 その他、出版文化史研究に資する知見多数。図版豊富。たぶん鈴木さんのモノでしょうね。
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