あっというまに新年度も2か月過ぎました。退職の後始末はほぼ終了。引っ越しの片付けがまだ終わらないものの、ありがたいことに、いろいろなお仕事がはいってきております。きのうも新たなプロジェクトについて某先生と電話対談・・・・それでも、大学の業務がないのは本当に精神的に楽ですね。
さて2日は、東京日帰り。ぜミ生ではないけど教え子のTさんに呼ばれて、S女子大で日本文学の「特殊研究講座」いう学科クローズドの講演会で、秋成をしゃべりました。タイトルは「知られざる秋成の魅力―人とつながる文学」。ハイブリッド。会場は数百人入るホールですが、感染対策のため対面は1、2年生中心で200名ほど。3,4年は原則オンラインでというスタイル。しゃべった内容は例によって秋成晩年の「特定の読者を想定した文芸。亡き妻や、小沢蘆庵、神医谷川氏に贈った歌文について。
講演前に、この大学図書館に所蔵される文化五年本(桜山本)『春雨物語』を見せていただきまいた。前日に思いついてお願いしたにもかかわらず、ご快諾いただきありがたかった。そのためかテンションがあがり、饒舌になっちゃって時間配分に失敗。ただ、居眠りする人もおらず、概ね好反応(だと私が思えるということですが)でほっとしました。
古典に興味をもつ学生が結構いるということで、持参した秋成短冊にくらいつく学生が少なからずいたのには感激しました。
秋成に限らず、前近代のとくに自筆テキストは、誰かのため(神のため、死者のため)に、誰かを想定して書かれたものが多い。誰を想定していたのか、ということを追究するのが必須、ではないでしょうか。
2022年06月02日
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