中尾友香梨・白石良夫・二宮愛理編『小城鍋島文庫の典籍たち』(文学通信、2025年3月)。佐賀大学附属図書館所蔵の小城鍋島文庫の目録を作成し、その蔵書について共同研究する、小城鍋島文庫研究会の活動が12年となり、その間、本書を含めて3冊の単行本を刊行した。1冊目は『十帖源氏』、2冊目は『和学知辺草』の注釈的研究であり、今回はさまざまな古典籍についての報告集の趣である。「ほぼ毎月継続してきた例会」の輪講・注釈作業の成果というが、これは、非常に素晴らしいことで、12年で単行本3冊というのは、それだけでもすごいが、それ以外にも多くの翻刻、解題、目録、そしてデータベースがあり、共同研究として地道に、粘り強く、継続してきたことがわかる。
第1章の二代藩主直能と、第2章の六代藩主直員の長男直嵩(病弱故に早逝)の文事についてはクローズアップ。いろいろと参考になりました。
2025年05月02日
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