2015年10月26日

前期読本における「世話」

 「上方読本を読む会」というのを長いことやっているのだが、時々、その成果として、メンバーが論文を発表することがある。
 木越俊介さんの「前期読本における「世話」」(『日本文学』2015年10月号)も、そのひとつだが、大きな構想の中で、我々の読んでいる『新斎夜語』の一話を位置付けている。それが「世話」だ。近年、短編読本集の編集意識という観点から、この世話的な話柄のことを考えていたのだが、たとえば「学説寓言」のような系譜として位置付けるというのは、中本型読本を研究してきた木越さんならではで、後期読本までを射程にしているのだろう。
 大きな見通しを持った好論であろう。
 木越さんが取り上げた一編は、最近中村綾さんが、京都近世小説研究会で典拠考を発表したものだ。中村さんのもどこかに発表していただければありがたい。ちなみに私も今年中に『新斎夜語』の一篇を取り上げた拙論を発表する。別話だけど。
 ついでながら、この号に、日本文学協会の大会の予告が載っているが、羅生門のシンポジウムはなかなか面白そうであるな。残念ながら聞けないが。
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国文学論文目録データベースの、あまりよく知られていないこと

同じ国文研ニューズに載る「「国文学論文目録データベース」の、あまりよく知られていないこと」(浅田徹氏)
は、国文学研究者・学生必読。

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2015年10月16日

くずし字学習アプリ開発中間報告します。

さて、くずし字科研プロジェクトが、突然ゲリラ的に研究会を開催することになりました。
1週間後です。興味のある方で、お時間空いているかたは是非。
そしてご意見を賜れば幸い至極に存じます。

公開研究会(タイトルはすべて仮題です)

海外における日本研究の現状とくずし字教育の新たな試み

◎日時:2015年10月23日(金)16:40〜18:10
◎場所:大阪大学文学部棟 2階 大会議室
参加無料。どなたでも参加できます。
発表@
橋本雄太(京都大学・院)
「くずし字学習アプリの開発の現段階」

発表A
久田行雄(大阪大学・院)
「くずし字学習アプリのための文字・用例収集」

発表B
Jonathan Zwicker(ミシガン大学)
「ミシガン大学における日本研究」

◎主催: 科研挑戦的萌芽研究「日本の歴史的典籍に関する国際的教育プログラムの開発」(代表者 飯倉洋一)
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2015年10月12日

中尾松泉堂書店100周年

10月28日(水)・29日(木)の両日、中尾松泉堂書店の100周年記念展示即売会・展覧会・講演会が大阪美術倶楽部で催される。

展示即売会への出品もさすがにすごいものが多数出ているが、それとは別に展覧品があって、
「奥の細道」 自筆本
「奈良絵本 住吉物語」 秀頼本
「西鶴 住吉大矢数第1句」 西鶴自筆短冊
「蒹葭堂来翰集」 司馬江漢他
「芥子園画伝 第三集」 蒹葭堂旧蔵
「澄清堂法帖」 中村不折旧蔵
「九段牛ケ淵」 北斎画
が展覧されるそうである。

また記念講演会が予定されている。
10月28日
「中尾松泉堂と私」水田紀久先生 午後1時〜
「狂歌版本百面相」中野眞作先生 午後2時40分〜
10月29日
「古筆の価値」田中登先生 午後1時〜
「淀川の文事と絵事」井田太郎先生午後2時40分〜

水・木というのがねえ。水は午前午後授業、木は午前授業午後会議だし。なんとか考えてみよう。 

展示目録の巻頭は、大阪天満宮の近江晴子さんによる先代中尾堅一郎氏のインタビュー記事(『大阪人』再録)だが、これが面白すぎる。            

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2015年09月24日

くずし字教育プロジェクトの公式ブログ誕生

くずし字教育プロジェクトの公式ブログが誕生いたしました。
特任助教の康盛国さんが作ってくれました。

https://plus.google.com/104467959383842469455/posts



いま、我々が開発中の「くずし字解読学習支援アプリ」のコードネームをどうするか、がチーム内の打ち合わせで話題になりました。これは公募しています。

またくずし解読学習支援アプリの開発のためのアンケートを実施中です。大変貴重なご意見をたくさんいただき、参考にしております。どうもありがとうございました。アンケートはまもなく終了いたします。





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2015年09月22日

4月イベント「町人文化を味わう」のレポート

半年ほど前のお話で申し訳ありませんが・・・・。
上方文化芸能運営委員会(関西・大阪21世紀協会)は、4月13日(月)に、「町人文化を味わう」というツアーを企画しました。これ、本ブログではとりあげてませんでしたね。

適塾見学(阪大村田路人先生の解説)→大川で屋形船に乗り沿岸の桜を楽しみながら食事→中之島センターで「懐徳堂と町人文化」の講演(ここを小生が担当)→文楽劇場で観劇。

このフルコース。お値段もたいへんリーズナブル。たちまち定員に達して、屋形船は超満員でした。

さて、このツアーに、富士精版印刷株式会社の小金陽介さんが参加されており、その立派なレポートを、広報誌「富士」168号(2015年7月)に書かれております。小生の講演時の写真や講演内容の紹介が載っているのみならず、拙著『上田秋成 絆としての文芸』まで読んでいただき、その本格的なブックレビューまでしていただきました。一般の方のレビューを誌面で拝読するのは初めてですが、関連の秋成関係の本を紹介していただいているほか、「菊花の約」がなぜ加古川を舞台に選んだのかの考察など、非常に参考になる文章です。

広報誌はB5判3段組で80頁をこえる豊かな内容で、小金さんの文章も6頁に及ぶ力作。
随分前にいただいたのですが、ご紹介が大変遅くなってしまいました。お詫びいたしますとともに、この場をお借りして御礼申し上げます。
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2015年09月03日

滑稽本出版年譜稿

吉丸雄哉さんの滑稽本出版年譜稿。ご労作。三重大学日本語学文学。
しかもただちにネット公開。ありがたいですね。

http://miuse.mie-u.ac.jp/bitstream/10076/14671/1/10C17464.pdf
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2015年08月31日

くずし字学習アプリ開発のためのアンケート実施中

(当面、このエントリーが先頭に来ます)
私たちの科研(挑戦的萌芽研究)プロジェクト「日本語の歴史的典籍に関する国際的教育プログラムの開発」では、くずし字をスマホで学習するアプリの開発を行うため、「くずし字学習・教育」に関するアンケートをWeb上で実施しています(日本語・英語)。くずし字を読みたい!と思っているすべての人々は、このアンケートにお答えいただければ幸いです(主として海外の方を想定していますが、日本人の方も大歓迎です)。アンケート回答時間は3分ほどです。アンケートにお答えくださった方のうち、連絡先を教えてくださった方には、アプリ試作版が完成した際にご連絡いたします。

アンケート回答のURL
http://goo.gl/forms/9MvSY0JAD5

【アンケートの冒頭】
日本語の歴史的典籍及びくずし字の学習・教育に関するアンケート
QUESTIONNAIRE ON LEARNING AND TEACHING PRE-MODERN JAPANESE TEXTS AND KUZUSHIJI (HENTAIGANA AND CURSIVE SCRIPT)

このプロジェクトでは、主として外国の研究者・学生の方を対象とする、日本語の歴史的典籍の効率的学習・教育のためのメソッド開発を目指しています。日本語の歴史的典籍とは、1867年以前(江戸時代以前)に書かれた、変体仮名などの古い日本語の字体で書かれた書籍のことを指します。
The purpose of this project is to develop a methodology for assisting mainly foreign researchers and students in learning and teaching pre-modern Japanese texts effectively. The term “pre-modern Japanese texts” designates any text that is written before 1867 (up to Edo period) using obsolete Japanese script such as hentaigana (lit. variant kana).
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下記のリンクからアンケートに回答してくださいますようお願いします。記述回答は、日本語または英語でお願いします。
Please answer the Questionnaire from he following link. If the question requires your description or comments, you can write in either Japanese or English.

http://goo.gl/forms/9MvSY0JAD5
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2015年08月29日

もうひとつの大石良雄逸話

山科蟄居の時、北野天満宮に息子大三郎を連れて行った大石良雄。絵馬堂で宇治川先陣や草摺引の絵馬を見ていたら、息子が馬上で琵琶をひく王昭君の絵馬を指して「あれは?」そこで王昭君悲話をひとくさり、大江朝綱の漢詩「王昭君」を朗詠していると、社僧が通りかかってその詠み方はどうかと非難する。わけを聞くと徒然草をふまえつつ「名利」の説を説く。含むところあった良雄は感銘を受ける。再び社僧を訪ねたときには、姿を消していた。もちろん虚構の逸話。

初期読本『新斎夜語』の第一話である。この話をどう読み解けばよいのか。いちおう考えたところを本日の京都近世小説研究会で発表します。15時から同志社女子大学栄光館で。先鋒の中村綾さんも『新斎夜語』第七話の典拠について発表をします。『新斎夜語』、徳田武先生の研究くらいしかありませんが、なかなか面白いです。
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2015年08月02日

あるようにあり、なるようになる

 入不二基義さんの新著『あるようにあり、なるようになる 運命論の運命』(講談社、2015年7月)が刊行された。運命論というのは、上田秋成の中にもあって、それは王充『論衡』の用語である、「命禄」という語で展開される。歴史的人物にも、己自身にも使う。「運命」という言葉と似ているが、少し違う。「禄」というくらいだから、なにか与えらるたものというイメージだ。だから「命禄が薄い」という言い方がある。
 入不二さんの運命論は、当然西洋哲学の流れに位置するもので、アリストテレス以来の運命論を通して、新たな運命論を提示しようとするわけである。それを入不二さん独特の言い回しで、

 私はこれから、その運命論を少しずつ移動させて、書き換えることを試みる。

と言う。そうすると今までとは違った運命論が生まれるということだろう。
 装幀が非常に、シンプルなように見えて、なにか意味ありげな凝り方である。

 きっと本書は、私にとって特別な1冊であり、主著と呼べるものに仕上がっていると思う。

と、「あとがき」には書かれている。

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可能性としての古典籍(2日目)

 10時30分からのパネル「総合書物学への挑戦」には、国文研から、陳さん、落合さん、入口さんが報告。国文研で、新しい学問領域を提唱しようとする共同研究の各代表者である。とりわけ入口さんの発表は、30万点の画像データを全部見るという前提での研究の可能性を探るもので、本のレイアウトや、文化としての表記を、それこそ領域の垣根を超え、「書物」という1点の共通点を土台に、しかも現物ではなく画像データでできる研究を具体的に提案するもので、刺激的な発表だった。
 落合さんの書誌学用語の再検討という課題には、ディスカサントという立場上、厳しめのコメントをしたが、この発表をきっかけに、私の中で、国際的な古典書誌学のありかた、画像データベースに付加すべき書誌事項についての考えがかなり整理されたので、ありがたかった。「奥書」と「識語」が混同されている例を挙げておられたが、それを間違わないためのひとつの前提として、当該テキストが成立した時に書かれたもの(印刷されたもの)と、その後に書かれたもの(捺されたもの、貼られたもの、挟まれたもの)との書誌事項を区別するフォーマットが国際的には望まれるのではないかと思ったのである。
 そして、聴いている方は冗談だと思われたかもしれないが、画像に現れない情報のひとつとして、紙質と関わることだが、「重さ」を量るというのはどうだろうと提案した。国際的には、この情報、結構重要だと思うんだがなあ。
 そのあとのコニツキー先生のご講演は、古活字版から整版へ移行する理由のひとつとして、「振りがな」の問題があるという、スリリングな仮説の提示であった。これまた面白い。その後、以前からの予定があって、やむをえず退席したが、あと二つのパネルも盛り上がったことであろう。
 
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2015年07月31日

可能性としての古典籍(初日)

 国文学研究資料館の大型プロジェクトに関わる、初めての国際研究集会が、本日と明日、国文研で開催されている。今日は、オープンサイエンスに関わる九州大学名誉教授有川節夫先生の基調講演と、古典籍データベースをめぐる4つの報告、およびパネリストの方々の討論があったが、想像以上に面白かった。
 有川先生の「古典籍共同研究とオープンアクセス」の講演。ちらっと九州弁らしきことばが出てきたと思ったが(「〜しきらん」)。
 オープンサイエンス、シチズンサイエンスという概念で、古典籍データベースの活用の可能性について、いろいろなご提言があり、非常に説得力があって面白かった。NACSISが、全国の図書館の目録入力業務のためのプラットホームになっているということの具体的な説明で、共同構築・共同利用のイメージが鮮明になった。上の人を動かす時は、「これは〇〇で初めてです」というのが殺し文句になるという話、なるほど、なるほど、である。
 オープンサイエンスとは、研究成果の広く容易なアクセス・利用が可能になるということ、現在、科研費研究成果公開促進費に、オープンアクセス雑誌のスタートアップを支援するための応募区分を新設しているということ。日本学術会議でもオープンアクセスの取り組みに関する検討委員会ができているらしい。京都大学では、論文の機関リポジトリによる公開を義務化したという。
 またシチズンサイエンスというキーワードも印象的。市民の中にはすごい人がいることは確かである。このブログにコメントしてくださった方で、江戸文学作品の翻刻をこつこつやってくださっている方がいた。いくらでも利用してほしいんですが、どうしたらよいのかわからない、ということを書いておられたが、今回のプロジェクトでは、そのような市民が参加できる翻刻プラットホームを作るという構想も語られていた。シチズンサイエンスという言葉は、しっかりと私の中には刻まれた。
 さて、続いて「古典籍研究の近未来」というパネル。寺沢憲吾氏が「ワードスポッティング」という研究について紹介。古文書の文字を画像として認識し、検索するシステムの開発。これは国際的には結構歴史のある研究だそうで、1996年にはじまり、近年の学会では17件もの報告があったということである。
 次の橋本雄太さんは、我々のプロジェクトの研究協力者で、8月からは特任研究員でもある。古典籍をめぐる国際共同研究には、現にある制約を解消する必要がある。その制約とは場所的制約と、能力的制約。場所的制約についていえば、古典籍に関する共同研究には研究者間の綿密なコミュニケーションが不可欠であるが、なかなかそれが実現しにくいので、対面でのコミュニケーションに近い環境をWeb上に実現する構想。たとえば共同翻刻。離れたところにいるチーム全員のPCに同じ古典籍画像と進行中の翻字が表示され、一緒に翻字作業を進めるイメージ。スカイプなどを併用して、Web上で「手紙を読む会」が実現できるという話。これは非常に有意義であろう。リアルタイム共同翻刻である。
 ついで北本朝展さんの報告の中で、印象に残ったのは、「利用」だけではなく、「関心」で人を集めることができるということ。昨今の「人文社会科学無用論」が、「ニーズ」をキーワードに語られていたことに対する、きわめて重要な反論根拠になるだろう。かつて立花隆が『宇宙からの帰還』の中で、宇宙開発というのは、天気情報を知るとか、そういう「役に立つ」ということでなされるのではなく、もっと根源的に「宇宙のことが知りたい」という本能的好奇心に基づいてされるべきだし、そのために国家がお金をつけるべきだというような意味のことを言っていたように思うが(これは、ものすごく前に読んだ本の記憶ですから、間違っていたらすみません)、それに通じる発想である。
 報告の最後の永崎研宣さんの報告では、大蔵経データベースが紹介されたが、世界でもトップクラスのアクセスを誇るだけあって、このデータベースはすごい。テキストに、辞典や該当箇所の英訳文参照システムなど、さまざまな注釈機能が付いているのである。新新日本古典文学大系というのができるとしたら、Web上で、この大蔵経のイメージではないか。
 世の中進みすぎていて、私には理解できない用語もあったが、また非常に有益な情報もありで、大いに収穫がありました。
 それにしても、今日はかなり多くの方が参加していた。この事業への関心は広いということで、文科省へ大いにアピールすべきでしょう。、
 個人的にはコニツキー先生と二十数年ぶりにお話ができたのは嬉しかった。
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2015年07月30日

大阪大学URAのメルマガで紹介されました。

このところ、頻繁に情報をアップしております、くずし字解読学習支援アプリの開発を目玉とする我々のプロジェクトが、大阪大学の大型教育研究プロジェクト支援室のメールマガジンで紹介されました。
わかりやすく紹介していただき感謝しております。
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2015年07月14日

「和本リテラシーニューズ」創刊

 日本近世文学会編集の『和本リテラシーニューズ』第1号が刊行される。日本近世文学会では数年前から、和本リテラシー普及活動にとりくんでいる。その一環として、このたびニューズレターを発刊した。

 学会員には、近く『近世文藝』に同封して郵送される。無料配布物なので、買うことはできない。しかるべきところに配布されるが、興味のある方は、私か下記メンバーがいくらか配布分を持っているので聞いてみてください。

A5判、カラー全16頁。
表紙には、
「あらゆる領域のヒントが詰まっている古典籍(和本)をどう読み、理解し、活用するか。和本教育の実践記録を伝える冊子、創刊!」
と記される。創刊号には4本の実践記録。小中学生対象で川平敏文氏。大学生対象で塩崎俊彦氏・西澤美仁氏、社会人対象で福田安典氏。ほかにくずし字を読むための書籍紹介、くずし字出前授業の実施のお知らせ、和リテの広場(くずし字教育に関するイベント情報)など。

特筆すべきは、この冊子のゆるキャラ「しみまる」。
「和本が大好きな虫、いや妖精。ヒマさえあれば和本を読んだり、ときには食べてしまうことも。特技はかけっこ。」と紹介されている。

 この冊子は学会の広報企画委員会が制作している。とくに広報企画委員長の神作研一さん、和本リテラシー部門の柳沢昌紀さんの献身的な働きと編集へのこだわり、そして福田安典さん、黒石陽子さんのご尽力のたまものである。私も委員だが、ゆるキャラを提案したくらいでほとんど何もやってない。ゆるキャラも、「くずっしー」という名前を提案したのだったが、「しみまる」の方が絶対にいい。ゆるキャラに関しては無理をお願いしたのに、すばらしい結果を出してくれた笠間書院の西内さんに感謝。

 当面3号までは紙媒体で出す。Webでも読めるようにするはず。いろいろと活用していただくことを願っているし、今後は他の学会とも連繋したいと思うのでどうぞよろしく。
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2015年07月12日

楳図かずお論

『楳図かずお論』(青弓社、2015年6月)
 これしかないという紅白横縞のカバー地に、これしかないというタイトルをゴシック太字で中央縦書。
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 著者、高橋明彦(号半魚)は日本近世文学研究者。
 この著書は、半魚高橋明彦が一番出したかった本であったはずだから、心から慶賀したい。
ここには、日本近世文学者としての高橋の「文学研究とは何か」というメッセージも篭められている。
彼の師匠は高田衛だが、高田衛のメッセージと基本的には同じだと思う。
 21頁あたり。文献学的に作品の元ネタを探し当てるような方法を楳図作品でやって一番気分のわるいのは私であると。ではどういう方法なのか?正直、そこは読んでないからわからないのだが(スンマセン)、ひとりよがりではないはずだ。
 自らヒロイックになっていることをちゃんと客観視できるような人の書いた評論だから、そこは安心して読めるはずだ。そもそも文献学的方法を実はかなりハイレベルで出来る人なのだ。
 
 500頁超で3600円+税とは、さすが楳図かずお研究書である。ちと羨ましい。
 最後に、敬称をつけていないのは、私なりのリスペクトである。
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2015年07月02日

『上方文藝研究』第12号刊行

『上方文藝研究』第12号が刊行されました。

福田安典さんは日本女子大学が購入した『大和八条村孝子聞書』という資料紹介。
神谷勝広さんは、新出の南畝書簡の紹介。
阪大院生の有澤知世さんは、黄表紙と雨月物語の「夢応の鯉魚」の関係についての論考。
加藤弓枝さんは、『近世文藝』掲載予定論文を補う吉田四郎右衛門出版年表。圧巻のデータ。
学振特別研究員の高松亮太さんは、林鮒主年譜の後半。
新稲法子さんは、長岡京正木彰文書の詩稿についての第三回。

6本というのはやや寂しいが、いろいろありまして、ちょっと薄くなってしまいました。来号は100頁くらいを目指します。


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2015年06月21日

秋成忌(第6回上田秋成を語る)

第六回 秋成忌〜上田秋成を語る〜
下記の要領で開催される。今年は盛りだくさんですね。

日時:6月28日 午後1時開演(午後12時30分開場)
会場:源智山 西福寺 本堂
料金:一般前売¥2,500(当日¥3,000)
   学生前売¥1,500(当日¥2,000)
演目:法要『秋成二百七回忌』高木正隆住職
   朗読『浅茅が宿』及川幸子(女優)
   講演『秋成と河内』近衞典子(駒澤大学教授)
   講談『我が道をゆく秋成先生
      〜本居宣長なんぞクソ喰らえ〜』
               旭堂南海(講談師)
   琵琶演奏『仏法僧』片山旭星(筑前琵琶奏者)

お問い合わせ・お申込は
ヘイ・オン・ワイ
TEL.06-6358-7857 FAX.06-6358-7860
メール akinari@g-how.net 
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2015年06月19日

大阪大学・チュラーロンコーン大学(タイ)日本文学国際研究交流集会

第6回大阪大学・チュラ―ロンコーン大学日本文学国際研究交流集会が開かれる。
タイのチュラーロンコーン大学文学部東洋言語学日本語講座と大阪大学文学研究科日本文学研究室が、このところ毎年開いている研究集会で、6回目になる。その成果も毎年冊子化されている。
今回は、タイ側が3名、日本側が8名発表する。
ちなみに私は開会のあいさつをはじめてすることになった。
詳細な内容はこちら
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2015年06月09日

書籍の宇宙

平凡社の「本の文化史」シリーズ、第2弾。『書籍の宇宙 広がりと体系』(鈴木俊幸編)。いいタイトル。そしてこの本、今すぐ読むべき本のひとつなだって思わせる、緊迫感と、ワクワク感と、必読書っぽさと、いろいろ味付けされていますね。序論「たまたま」の鈴木節。いいです。堀川貴司さんの漢籍概論、高木浩明さんの古活字論、この間講演でご一緒した岩坪充雄さんの法帖論、佐藤貴裕さん独擅場の節用集論、ホノルルでご一緒した記憶の蘇る柏崎順子さんの近世初期江戸版論、山本英二氏の領内出版物論、高橋明彦さんの藩版論、そして鈴木さんが再び草双紙論、磯部敦氏の東京稗史出版社論(知っている方が「さん」づけです)。このラインナップ。充足というより、やっぱりゾクゾクです。
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2015年06月07日

江戸文化辻談義がyoutubeにアップ

九州大学中央図書館で行われた「江戸文化辻談義」の講演会。
中野先生、私、岩坪充雄さん、三者のトークセッションの模様、九大のyoutubeにアップされました

いつも思うのですが、自分ではこんなにかん高い声だとは思っていないのですね。
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